2021年03月06日

冥契のルペルカリア 感想

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制作 :ウグイスカグラ(公式サイト)
ランク:B

力の入った演劇とどこか謎めいた世界の物語。
読後感は悪くないが読んでいるときは疲れる。
※後半ネタバレあり

【はじめに】

本ブランドの処女作である「紙の上の魔法使い」の設定が一部使われていますが、特に事前にプレイする必要はないです。

【攻略順】

<実攻略順>
奈々菜 → 理世 → めぐり → 琥珀 → 最終幕
<推奨攻略順>
実攻略順同様。誤った選択肢の方から選べばいいです。

【感想(概要)】

〇高い完成度を誇る作中劇
演劇を題材にするからには作中で行われる劇に力を入れて欲しいと期待してましたが、中々どうして声優さんの名演も相まってすばらしい演劇となっていました。惜しむらくはそれほど数がなかったことですね。もう1劇ぐらい見たかったです。

△振り回してくるシナリオ
トリックスターの如く翻弄してくるシナリオ演出はこのブランドの味だとは思っています。最初は確かにこの緩急が良かったですが、基本的に展開が鬱々しいため、後半になると「またか…」という感情が出てきました。この辺は相性の問題もあるでしょうね。

△禁忌愛を語るシナリオ
この時代で描くには挑戦的ですが、禁断の愛は本作の中核を担う要素です。私としてはこのテーマに挑戦し答えを出したということに評価したいです。ただこの答えも人の数だけ答えがあるので、一概に良い悪いを語れないですね。

【まとめ】

読み終わった読後感は悪くないのですが、読んでる最中は鬱々しいわ、すぐに話をかき乱してくるわで、大分疲れたものです。

本作が語る恋愛観は一読の価値はあるかなと思いますが、上述の通り疲れますし、普通の恋愛ADVのようにヒロインと蜜月を過ごさせてくれるわけではないので、中々オススメはしにくいですね。

※以下はネタバレ有感想です。








【感想(ネタバレ有)】

■本作が語る兄妹愛
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だいぶ煙に巻いてくれましたが結局のところ本作は、お互いに好き同士なのにもかかわらず、「兄妹」という関係がそれを許してくれなかった2人の悲劇といえましょう。

作中では兄妹は結ばれないものと扱われていますが、結局のところこんなものは、当人たちの意識の問題でしかありません。瀬和兄妹に双葉ほどの覚悟や開き直りがあれば、こんな拗れたことにはならなかったでしょう。

同性恋愛と兄妹恋愛では、個人的にはまだ後者の方がハードルは低いとすら思っています、結婚できないなど確かに法に縛られてもいますが、少なくとも愛は紙切れ一枚で決まるものではないでしょう。あくまで本作ではこれが答えなだけであって、私としては違う答えがあってもいいと思っています。

■逃避とは悪か?
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作中で虚構に逃げることが間違いではないだろと何度か語られていますが、少なくとも本作では逃避は立ち向かうことの下にあるように描かれているようにしか見えません。

無論逃げて終わるよりも、立ち向かって掴み取る方がカタルシスもありますし、エンターテイメントとしては立ち向かう描写にすべきだとも思いますが、私はこの2つに上下はないと考えています。

開き直りでもなんでもなく逃げることは悪ではありません。ツライことから目を反らすなんて日常的に誰もがしていることです。もしこれを読んでいる数奇な方の中に逃げを悪と考えている方がいればどうか認識を変えて頂きたいです。

いつだって大事なのは自分自身なのですから、そのために逃げることは勇気ですらあるのです。人生逃げるが勝ちですよ。

posted by paurun at 21:49| Comment(0) | ランクB | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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